「もう本当に自分の歯みたいですわ」
M様 88歳
今回のインタビューは、受付スタッフが、先日米寿を迎えられたM様をお伺いして、語っていただきました。
これまで20年以上にわたって総入れ歯で苦労された方で、「今の日本でこんな程度の入歯しかできないはずがない」と、次男様が大前歯科医院を探され、昨年に快適超精密義歯を作られました。
注意)3人で会話しています。インタビュアー、Mさま、Mさまの次男様です
第1部 何が楽しみいうて食べるものの楽しみが一番ね。
◆年取ったらね、何が楽しみいうて食べるものの楽しみが一番ね。
◆総入歯になってから、もう20年近くになりますわ。
◆歯はね、もう一番! 私、命ぐらいに思いますわ、うん。
◆歯抜けてたら、またそこ食べれないでしょ。だからあの時分の方が難儀ですわ。
◆私おこんこバリバリ食べれますしね、たいがいのお野菜は、小さくこのくらいに切ったら。
◆ちょっと固いくらい・・・普通に食べれるもんやったら、たいがい食べてますわ。
第2部 もうね、もう本当に自分の歯みたいですわ。
◆「噛めんねやー」って。「聞いてー」って。「ちょっと音聞いてー」って横でごはんしてたら。
◆八十八のお祝い・・・やっぱりこれも、ものを食べられるおかげですよ。
◆次男が・・・「入歯の上手な先生いないかな」って。
◆この頃はもう、当たるところもありませんしね。
◆もうね、もう本当に自分の歯みたいですわ。
◆食べて力つけられたら・・・ねえ。「何ももったいないことないやないの」って思うんですけどねえ。
第3部 やっぱり・・・先生とこ、ご相談にみえるんですね
◆やっぱり先生でも色々ですね。
◆悪いとこあったら、先生に言えばいいんですもんね?
◆やっぱり・・・先生とこ、ご相談にみえるんですね、そないして若い方も。
第1部 何が楽しみいうて食べるものの楽しみが一番ね。
◆年取ったらね、何が楽しみいうて食べるものの楽しみが一番ね。
食べれますか?
お肉とか大きなのはあれですけどね、これ位やったらどんなんでも食べれます。
そうですか。よかったです。お食事がね、やっぱり食べれないとねえ。私でもご飯食べるの好きですからねえ。それが食べれないとなると・・・。
でもね、年取ったらね、何が楽しみいうて、食べるものの楽しみが一番ね。
みなさんおっしゃいますよね。
もうね、「食べるもんだめや」言われたら、もうー・・・「何を楽しみに生きていくんか」と思いますね。
ねー。ほんとですよね。(笑)
子供もみんな大きくなってますしねえ、おたくらやったらこれからですけど。
(笑)
私らもう・・・ねえ、住んでるとこ一緒ですからねえ。
本当ですねえ。
◆総入歯になってから、もう20年近くになりますわ。
M様は総入れ歯歴は長いんですねえ?
そうですよ、私ねえ、長いなあー、もう20年位になるかなあ。もっとなるかな
そんなに。
六十・・・?
うん、それぐらい・・・。
うん・・・それよりもっと早くからちょいちょい抜けてね、歯槽膿漏ですからね。いっぺんにガタっと取れるわけじゃないから。
はい。ちょろちょろっと。
だんだん、ぐらぐらと抜けてねえ。それで。やっぱりだいぶ長いですわ。
そうですか。
はい。
じゃあ、総入れ歯になる前も小さい入れ歯を入れられて、歯が抜けたらまた継ぎ足して?
入歯歴は長いですね。
ああ、そうですか。
総入れ歯はだいぶ後になってからですけどね。
そうなんですか。
一本もなくなったのはだいぶねえ、あとですけども、私もどのくらいなんか覚えてないですけどねえ。
そんなにですか。
総入れ歯になってから、もう20年近くになりますわ。
ああ、そうですかー・・・。結構長い間じゃあ苦労されたんですねえ。
そう。歯は大事ですね。
みなさんおっしゃいますね。
◆歯はね、もう一番! 私、命ぐらいに思いますわ、うん。
歯はね、もう一番! 私、命ぐらいに思いますわ、うん。歯が悪かったら何っにも食べれないでしょ? ほら、あのーお豆腐みたいなもんかねえ(食べられるのは)。
あのー・・・流動食みたいなものとかねえ、あとおかゆさんとか。
うんうん。もう、そんなんばっかり食べとったら、何かこうー・・・。
元気出ないですねえ。
あのー、寂しいですよ。
ああーそうですねえ、味気ないですねえ。
うん! 歯が大事やと思いますね。お兄さんも言うてはりますわ。
そうなんですか?
(兄は)歯が丈夫ですねん。そやから、もうー・・・「歯ァ悪かったら・・・あかんな!」言うてね。
そうですねえ。うちにいらっしゃる方も困ってねえ、もうーそれこそどうしようもなくてうちにいらっしゃるような方ですから、だから「歯はね、もう・・・大事にしなさいよ」って逆に言われてるくらいですよ(笑) 患者様に。(笑)
◆歯抜けてたら、またそこ食べれないでしょ。だからあの時分の方が難儀ですわ。
入れ歯は・・・総入歯は今まで何個くらい作られたんですか?
そうですねえ、あれ、なんぼ・・・置いてましたけどねえ、5つくらいねえ、ありますよ。
5つ? じゃあ、20年位前からトータルで?
5つか6つ位はあるわ。
歯医者さん行きだしたのが、26年くらい前やねん。
たしか、近所の歯医者さんに行かれてたって。
というのは、うちの次男が生まれた時ぐらいやったから。
あ、そうなんですか。
26・7年になりますね、近所のね、歯医者さんに行きだしたのは。で、だんだんだんだん(歯が)減っていって。
減っていって。
それで(総入れ歯も)割と何度も作りかえ、作りかえでね。
そうですね。
歯抜けてたら、またそこ食べれないでしょ。だから難しいですよねー。だからあの時分の方が難儀ですわ。
あ、そうですか。
はい。まだ(総入れ歯)入れられないでしょ。
抜けてもね。
まだすぐには(歯茎が)ぶくぶくしてるから。いっそ総れ入歯になった時の方がラクですわ。
そうですか。
いつでも思います、私。(次男が)大前先生紹介してくれてよかったなあ、思って。
あー、有難うございます。
◆私おこんこバリバリ食べれますしね、たいがいのお野菜は、小さくこのくらいに切ったら。
いや、ほんとに。本当ですよ、それは。私おこんこ(たくあんのこと)バリバリ食べれますしね、たいがいのお野菜は、小さくこのくらいに切ったら。・・・大きいままちょっとかじるのはね、無理ですけどね。そんなかったら、たいてい少しなら食べれますよ。
そうですか。何か食べられないものはありますか?
やっぱしねえ、あのー、たこ・いか。の、固いもん。
ああ、たこ、いか。あのーでも、たこのやわらかいのは。
ああ、食べた事あるねえ。
あ、そうですか。お刺身とかそういう普通の。
そういう固さはちょっと無理ですねえ。
(院長注:もちろん個人差があります。)
ああ、そうですか。なるほど。お肉とかは?
あのー柔らかい、上等のお肉やったら。
上等の(笑)
(次男様談)お金かかりますわ(笑)
あのー、かしわでも、こう・・・どういうんか普通に育っている、健康的なのになると固いですね。
そうなんですか。
でも以前は、もうちょっと柔らかいものでも、あのー・・・噛むより先に咬み合わせが悪くて、すぐ痛くてだめだったんですよー。
ああ、痛くて・・・。
(次男様談)いくら細かく切っても駄目なものはだめだったんです。でも、ピーナツでも食べたいお人で・・・ね。こないして、砕いてね(笑) それでもして食べてはったんやけどね。
ああー(笑)
今はそれも噛めてるみたい。
ああ、そうですか。
今はー・・・別にすりばちですらなくても良くなって。(笑) お野菜でもね、こう柔らかくゆがいとったらね。こう・・・ちょっと細かく切ったらそのままおひたしでいけますよ。
ああ、そうですか。
固くっても食べますけどね。
そうですか・・・。
◆ちょっと固いくらい・・・普通に食べれるもんやったら、たいがい食べてますわ。
歯茎ってものは、やっぱりすごくあのー、変化していくものなんですね。
うーん・・・。そうですねえ。
ちょっと日にちがたつと、ちょっとまた痛いとかね・・・。
ちょっとずつ変わっていくみたいですね。今何かお痛みとかありますか?
今はねえ。いや、痛まないねえ。
なんかその、歯と歯茎の間に食べた後、食べ滓が残るのが。もうそのね、常に。常にぐったぐったぐったぐった歯を動かして、くちゃくちゃくちゃくちゃしょっちゅう言うてますねえ。
つまっちゃうんですかねえ。
あのね。今度のね、歯してもらう前から、私ちょっと痩せたんです。そうするとこの(歯と歯茎の)間に隙間ができてね、外に。この、歯のまわりぐるりっと、そこに食べ物がたまるわけなんですよ。それはねえ、痛くないんですけどね、いつまでも何かこう・・・
気持ち悪いですねえ。はい。
常にこう、お掃除をして洗ったもんねえ。
すぐにちゃんとね、洗ったら気持ちいいんですけどねえ、外におったら(外出してたら)・・・洗えないでしょう?
そうですねえ。
だからね・・・。
そうかそうか。
もう、それだけです。たいがい、たいがいのもの食べてます。
(次男様談)そうやね。うん。
ああ、そうですか。
あのー・・・ごぼうなんかは、ちょっと難しいですけどね。
ちょっと固いですからねえ、歯ごたえがあって。
たけのこでも根の方の固いとこは、ちょっとあれですけどねえ。
れんこん・・・みたいな、ちょっと・・・
でもーちょっと固いくらい・・・普通に食べれるもんやったら、たいがい食べてますわ。
そうですか。
おかげさまで。(笑)
いやー、良かったです。(笑)
大前先生によう言うとって下さい。「私、何でもいけるようになりました」って。
先生も喜んでらっしゃいます。
そうでしょう?!
はい。
第2部 もうね、もう本当に自分の歯みたいですわ。
◆「噛めんねやー」って。「聞いてー」って。「ちょっと音聞いてー」って横でごはんしてたら。
ずっと先生にお世話になってね。こうしろ、ああしろ教えてもらうとおりしてました。
そうですか。
一番最初(の治療用義歯)は、一週間程したら今までの歯と違って、こう・・・ガッチリなったんでしょうね。そしたらその、唾をのみこんだり、鼻をかんだりする時にこの辺の・・・
筋肉が?
うーん、なんというか痛い。のみこむ時にその歯が・・・
あ、お口の中が?
口の中で、その飲み込んだ時にこの辺の筋肉とその入歯(治療用義歯)とが当たって、全然今まで(筋肉を)使わなかったもんだから、鼻をかむときが何ともいえない・・・違和感っていうかね。
だるいとか?
痛くはないけど・・・痛い・・・? みたいな。
はじめはねえ、やっぱり色々変わった事もあるでしょう。それはね、最初は気になるけどもう、今はねえ。あー、こんなもんだっていう事わかってるから、楽ですねえ。
そうですか。やっぱり今まで使ってた入歯と違うと、使う筋肉も変わりますからねえ。
そうでしょうね。
(次男様談)噛めるから噛み過ぎて・・・
噛み過ぎて! よくおっしゃるんですよ・・・。
それでちょっと・・・傷ついたみたいなんですよね。
あっはっはっは・・・
(次男様談)おばあちゃん、ピーナッツをガーっていきなり食べてね(笑)
(笑)
(次男様談)「噛めんねやー」って。「聞いてー」って。「ちょっと音聞いてー」って横でごはんしてたら。今まで本当にそんな(咬む)音しなくって。
そうでしたか。
(次男様談)「急にそんなんしたら大丈夫かなあ」って思うんですけど、やっぱりちょっとしばらく歯茎が少し傷ついたみたいですけどねえ、またそれもすぐに先生が・・・
よくおっしゃるんですよ、先生も。入れ歯作って、「ちゃんと噛めるんだけど、最初は慣らしが必要だから柔らかいものから食べていってよ」って言うんですよ。でもやっぱり嬉しいからねえ、そうやって・・・(笑)
固いもん急に・・・「あれ食べたらどんな感じかなあ」っていうて冒険したりしてねえ(笑)
◆八十八のお祝い・・・やっぱりこれも、ものを食べられるおかげですよ。
たくあんは?
たくあんでもね、あんまりしなびたんは、だめですわ。
ああ、そうですか。
やっぱりちょっと浅いいうんかなあ。おしのあんまりきかないのが美味しいですわ。
そうなんですか。へえ・・・。
入れ歯の人やったらよくわかると思いますよ。「そうや、そうや」言うて。しなびたのは美味しいんだけど、無理ですわ。ちょっと噛みにくい。
(院長注:自分の歯がある人でも・・・)
ああ、古たくあんは噛みにくいって・・・。
そうですね。ちょっとね。
そういえば、この間はお誕生日だったんですよねえ? 2月ねえ。
そうです、そうです。もうー、八十八のお祝いなんてしてもらえると思っていなかったですよお。笑てますねん、よーできたねって。(笑)ちょっと写真見ていただけます?
・・・ああ、すごい。みなさんにお祝いしていただいたんですね。
そうなの。おかげでみんなに祝ってもらって。こんな八十八なんて祝ってもらえないですよねえ。・・・やっぱりこれも、ものを食べられるおかげですよ。
基本ですよね。
食べられなかったらね、何もする気がしないし、食べに行くいうてももう「私何も噛めないからやめとくわ・・・」言うしかないでしょ。
楽しみもないですからねえ。
この頃はハサミ持っていくけどいりませんねん、ほとんど。
ハサミ? 持っていかれてたんですか?
持っていくんです。こんな長いもん(食べ物)だったら、かぶれたらかぶるんですけど、ちょっとかっこ悪いけど切りますでしょう。切ったらもう口の中にキュッと入りますねえ。
は~・・・なるほど。じゃあ、今まで入れ歯のときはハサミも絶対?
持ってます。持って、行きますねん。どこでも。
そうだったんですか。
もうね、助かりましたわ。本当に。
そうですね・・・大変だったんですねえ。
先生様様(笑)
(笑)
◆次男が・・・「入れ歯の上手な先生いないかな」って。
当院へいらっしゃったきっかけは何だったんですか?
ああ、あれはね、次男がコンピュータばっかりやってるんですよ。年賀状までみんなやってくれるんですよ。
へえー。じゃあ、次男さんがインターネットで探されたんですね?
それで「入れ歯の上手な先生いないかな」って。
探されてたんですねえ。
そしたら、たまたま大前先生のとこで。
確かお電話いただいたのも、次男さんだったと思うんです。最初にね。
(次男様談)そうです。
あの子あれ好きやからねえ。
メールも確か途中で頂いた事ありますよね。
あ、そうでしょ。
(次男様談)「ここがちょっと痛い言うてるんやけど」って。
はいはい。
それがなかったらひょっとしたら、まだうずうずしてましたでしょう。
ねえ。よく見つけてくださいましたね。インターネットやっぱりされてる方多いですからね。
(インターネットを知らない人は)「それ見たところで何じゃ」思うもんね。
そうですね。
(情報探索力が)すごいから、しょっちゅうやってはる人は。
はい。困ってる方って探して来られますからねー、やっぱり。
◆この頃はもう、当たるところもありませんしね。
昔はどういったお食事をされていたんですか? 前の入れ歯のときは。
前の入れ歯・・・
(次男様談)柔らかいものでないと「まずい!」、味がでていても固いものは「まずい!」(笑)
まずい?(笑)
意外とグルメやからね。
ああ、そうなんですか。それだと余計に・・・。
せやからその・・・まあ、れんこんやったら、まずすりおろさないと、噛めない。
ああ、そうなんですか。
ごぼうとか、そんなんはまずおかずに入れないしね。
ああ・・・作られるのは、M様ご自身?
もうやってません、あんまり。
ああ、そうですか。
たまにしますけどね。
(次男様談)お鍋が重いからあんまり・・・でも、まあ好きやからお料理はしはるんですけど、食べるものはだいたい私が作って、一緒にあちらの部屋で食事するんですけど。
ああ、そうなんですか。それでしたら、お食事を作るのも、献立なんかが大変でしたでしょうね?
(次男様談)そう、ですねえ。(笑)
ねえ。
初めはねえ、もう入れ歯の時ねえ、本当にもう、たんびに薬塗って当たらないように思ってたんですけど、この頃はもう、当たるところもありませんしね。
ああ、そうですか。
◆もうね、もう本当に自分の歯みたいですわ。
こないだちょっと口内炎がねえ・・・
なんか、下にねえ。おっしゃってましたね。
このなんていうか、「しわ」いうんですか?
はい。歯茎のね。
その中にできててね。
ああ、イタイ・・・
薬もなかなか届かないから・・・。
もう治ったんですか?
なんかものが出来ると、なかなか治らないんですよ。
ああ、どうしてもねえ。なかなか・・・。今は?
今はもう何もないねえ?
ん?
(次男様談)今はもう何ともないやんねえ?
今はもう・・・何もしなくてもね。はい。昨日なんか、入れ歯外すの忘れて寝てしもた。(笑)
(笑)
思い出してね。なんか口の中あるなあ思って。入れ歯外すの忘れとった(笑)
そうだったんですか(笑)いや、ご自分の歯のように使って頂いてこちらも嬉しいです。
もうね、もう本当に自分の歯みたいですわ。
そうですか。
歯を入れない時やったらね、やっぱりものも言いにくいですね?
そうですね。しゃべりづらいというか・・・。
(次男様談)うん、なんか・・・フワフワ。
ええ、フワフワ空気抜けたみたいに。
空気抜けるようなねえ。
ねえ、なりますねえ。
◆食べて力つけられたら・・・ねえ。「何ももったいないことないやないの」って思うんですけどねえ。
もう一人ね、(知り合いで)耳の遠いおばあさんがいてはるんですけどね。
はい。
耳があんまり遠いんでねえ。
ああ・・・。
いや、その人「どないや?」言うてね。
はい。
(次男様談)気にしてはんねんね。
(大前歯科に)行きたいようなんで、「こうこうで」って言うてあるんですけどね。あのー、近所の人なんですけどね。
ああ、そうですか。
九十二の人で。足が弱ってはって、耳もすごい難聴で。で、送り迎えをうちのようにしてくれる人がそんなに・・・息子さんが一人いてはるんやけど、そこまでできる時間がないやろう思うんですけどね。
ああ・・・。
「もう九十二やし、お金も聞いてもったいないし、あと何年使えるか思ったらもったいないし」いうて(笑)
(笑)
「噛めたらよろしいで~」って言うてんねんけどね。まだふんぎりつけへんみたいやね。
(笑)
だいぶ前からよう言うてんねんな。「あんた、歯どうや~?」いうて。「そりゃ自分の歯のようにはいかないけれど、今までの歯に比べたらずいぶんよく噛めるようになって、具合もいい」言うてる、「せやけど1ぺんや2へんでは済まへんで」いうて。
そうですねえ。
(次男様談)やっぱり馴染むまで・・・今でおばあちゃん1年やから。
ええ、そうですね。
「やっぱりそれくらい時間かけな」言うて。そんなん言うたら「いや、私もう九十二やし。そんなに・・・」って(笑)
九十二でもねえ、食べはったら・・・
そやね。食べて力つけられたら・・・ねえ。「何ももったいないことないやないの」って思うんですけどねえ。
先生・・・・に、もの言うのが・・・ちょっとね、あれやから。
ああ、なるほど。
なんか、手話・・・かなんか習ってはんねんね?
ご本人様が?
習ってはるんですか? 大前先生。
ああ、いえいえ、手話はできないんです。できなくて。
書いてはるん?
で、耳の聞こえない方がメガネ(オリンパスのアイトレックのこと)をかけてね。メガネいうてももともとは映画なんかを観るためのものなんですが。で、パソコンにつないで先生が言うてることを別の人がパソコンに打って、でそのパソコンの画面がメガネに出てくるようにしているんです。
(次男様談)はああ~・・・なるほど。
いろいろあるんですねえ。
そうなんです。
(次男様談)ほんで、その人もね。いまだに言うてはるねんなあ? こないだも会うたら「あんた歯ァどないしてるの?」いうて。
なんか息子さんが、車で(大前歯科医院の)下見に行ったみたいですけどね。
そうなんですか。
うん。このへんやったら・・・言うてはって。けど、お忙しい方やから送り迎えがなかなかねえ・・・。
(次男様談)けど、おばあちゃんが「連れていって」って言うたら、行きはらんことはない思うよ。
うん。本人がね。
そうですね、やっぱりそのおばあちゃん自身がね。
ねえ。
やっぱり・・・
今度会ったらもう1回言うてみますわ。「こんなんして書いてくれるから、それ見たらわかるよ」って。
そうですねえ。やっぱり・・・最終的にはそのおばあちゃんがどこまで価値を見出すか・・・だと思うんですね。
そうですねえ。
M様もやっぱりねえ、「お食事がいっぱいしたい」っておっしゃってて。で、(入歯)作ってお食事できて、「入歯作ってよかった」って思ってもらえるから・・・。入歯の価値が出てきますものね。
第2部 やっぱり・・・先生とこ、ご相談にみえるんですね
◆やっぱり先生でも色々ですね。
あのねえ、S医大のねえ。どこやらへ行ってるっていう人もねえ、あのーいはるんですけどねえ。その人も「わりかた楽ですわ~」いうて、上手にはめてもらったから言うて。そこもいいらしいんですけどねえ。
へえ~。
私はもう、あちこち行ってない、近所・・・すぐ行けるとこばっかり。そこへばっかり行ってました。そこの先生がねえ、あんまり無理なこと言わはるからねえ。
え? どんな無理なこと言うんですか?
いや、こっちの歯がね。落ちるぐらいぶかぶかなんです。
はい。
それで「こんなん先生あかんわー」言いいましてん。そしたらねえ、「いや、慣れる!」って。「一週間ほどやったら慣れる」って。
慣れる・・・・・?
慣れるって言われても・・・これは落ちるわぁ思ってねえ。
落ちるのに慣れるってことですかねえ?
うーーーーーーん・・・。でー・・・もう、仕方ないでしょう。そんなん言われたらねえ。
そうですねえ。
あのー・・・だから、それでやめたんです。
ああ、そうだったんですか。
こらもうあかん思ってね。まあ、言うたらね大きな靴はいてね。でー、ぶかぶか歩いてね、それに慣れる言うことでしょう?
そうですねえ(笑)
もう、足だってねえ・・・脱げるでしょう? そない言われてね。それで具合悪いからね。
慣れる・・・・いやあ、慣れるって言い切られたらねえ。もうどうしようもないですねえ。
よう、そう言わはるんですよ、その先生ね。
そうなんですか?
あのー、噛んで見てね。「どぉ?」言わはるから、「ちょっと・・・きついようなんですけど」って言うたら、「一週間もしたらな、慣れるで! また来て」言わはるねんね
ええ~!
もうねえ、あんまり・・・。おたくの先生みたいにね。
はい。
噛んで見たり・・・は、しはらへんのですわ。自分がね、作るでしょ? それをちょっとはめてね。ほんで「どうや、前のよりええか? 悪いか?」って聞いてはるから・・・
へえ~・・・。
「ちょっと先生、これはちょっと具合悪いわ」って言いましてん。
はい。
「もう、こっちの方はねえ。落ちますわ!」言いましてん。
はい。
そしたら「落ちやへんで! ちょっとも一回やってみ!」って言うねん。
ええーーー!!! それはちょっと・・・。
その先生は保険ばっかり。
あ、保険の先生だったんですか。
うん。いつもあのー・・・そんなに取らないんですよ。
じゃあ、以前の入れ歯も保険で?
そんな先生やったからね、私ももう諦めてますねん、もう。
(次男様談)う~ん。慣れるって一方的に言われると・・ねえ。
そうですねえ。
(次男様談)これ以上はもう無理やって思いますものね。
そうでしょう? やっぱり先生でも色々ですね。
そうですねえ。本当に色々ですねえ。
◆悪いとこあったら、先生に言えばいいんですもんね?
できたらねえ、私これで(大前)先生にずっと診ていただいてね、悪いとこは、また私も直しますし、診ていただいたら・・・あのー、食べるもの食べれてるからいいなあって思ってるんですよ、本当に。
そうですか。
それで、悪いとこあったら、先生に言えばいいんですもんね?
そうです。我慢なさる方がたまにいらっしゃるんですよ。我慢・・・痛いのとかね。でも我慢されちゃうと、逆によくならないですからね。
そうですねえ。
だから思ったことは何でも言ってほしいんです。
そうですねえ。
それから先生もね、「入れ歯は完成したけど、今後ね、例えば保証が何年とかいうのではなくてずっとM様とね、おつきあいしていきたい」と思っているんです。
(笑)やっぱり1年に2回やそこらは見ていただかんとね。
そうですねえ。
なんか自分の口の中は変わるんですかねえ、多少ね。先生に変わるんですか?って聞いたら「いや変わらへんよ」って言うてはりますけどね。でも・・・やっぱり多少変わってるんとちがうかなあと思います。それでなおして頂いたらね、もう・・・あの、小―さな丸―い、これの半分くらいの(注・入れ歯を削る器具のこと)で、すーっと減らしていきはるね。
あ、削ってね。
前の先生はもう、ぶわーーーーーいうて(笑)もう・・・ほんとにね、歯だけはね、もう~・・・丈夫なほどいいことはありませんね。あなたたちはようわかってはるから、若い時から大事にしてはるだろうけど、もう途中からちょっと何してももう遅いですわ。
あ、そうですか。
◆やっぱり・・・先生とこ、ご相談にみえるんですね、そないして若い方も。
そうですねえ・・・。最近はわりとね、若い方の入れ歯も多いんですよ。
あ、そうなんですか? それ、やっぱり歯槽膿漏から・・・
歯槽膿漏もそうですねえ、それだけではないですが、それもありますね。
こわいですねえ。
そうですねえ。「え!? お若いのに・・・」っていう方が入歯のことで相談したいってお越しになられるんです。
ああ・・・私、ああいう方は部分入歯かな? と思ってましてん。
部分入歯の方もいらっしゃいますね。
こう・・・少しだけのね。
はい、何本かね、抜けたところに・・・。そういった方もいらっしゃいます。
ああ、そうですか。やっぱり・・・先生とこ、ご相談にみえるんですね、そないして若い方も。
そうですね。
私、年のいった人ばっかりかと思ってました。
ううん、そんなことないです。
(次男様談)でも、あんまり年のいった人ともいきあわんしね。
(笑)
私くらいかなあ、とも思って。
おじいちゃん、おばあちゃんもいらっしゃいますけどね、でもそんな方ばかりでもないです。
(次男様談)ああ、そうですかあ。
やっぱり中高年の方たち・・・おじさん、おばさんとかね。やっぱり最初は小さい入れ歯からはじめられて・・・。
だんだんね。
だんだん、増えていきますね。
私ら初めはね、ちょっと虫歯を・・・抜いて、そこを埋めるいうか、そこのひとつだけをねえ、あのー・・・ブリッジいうんかなあ?
はい、ブリッジね。
あれをよう してもろたけど、とにかく甘いもの好きやからね、どうしてもねえ。若い時からもうそないして食べてばっかりやったから、そういう風になったんや、思いますけどね。
そうですかあ・・・。
なんか私に、先生から聞かれることがありましたら、おっしゃっていただいたら、何でもお返事させていただきますので。
あ、はい! そうですね。有難うございます。えー・・・でも、大体もうほとんど伺いたいことは伺わせていただきましたけどね。
そう?
はい。どうも有難うございました。


インタビュー5



